

現代のスピリチュアリストが陥りやすい、線形波動の幻惑──善と悪という価値観を、超えるのではなく、あえて無視し、非人道的行為を容認する思考は、真の意味でスピリチュアルとは言えない
光の皆様、いかがお過ごしですか?
さて、このところ、アセンションにおける波動の重要性を語るとともに、意識重視のスピリチュアルの危うさについて述べてまいりました。
世界の波動自体は極めて順調に上昇しているというのに、私がそう思う理由は、再三述べてきた通りです。
まず、そもそも世界が順調にアセンションの道をたどっているのは、本当の意味での光の戦士や祈り人と呼べる少数の人達が、当ブログが推奨する祈りやマントラ、祈りの会における神聖復活の印などをはじめとする、高度なツールを続けることで、たゆみなく波動を上げているからです。
上空側の宇宙人さんや高位神霊が、どれほど高度な波動を降り注いでくれても、こちらにそれを受ける人がいなかったら、絶対に降ろすことはできません。これは鉄則です。
そうでなければ、こんな間際になるまで待つことなく、もっと早い段階から光を降り注ぎ、強制的に次元を上げていけばよかったはずですが、そういうやり方は許されていません。(第一そんなやり方をしたら、ただでさえ数少ないアセンション組ですのに、アセンション後の地球に元々の地球人がいない、なんてことになってしまいます)
もう一つは、地球がアセンションすることと、地球人一人一人がアセンションすることとは必ずしも一致しないからです。世界は人の数だけあり、今も、一人一人の波動状態に応じて分離を続けています。
率直に言いますと、私の今の印象として、無事アセンションできると思える人の割合は、決して多くありません。むしろものすごく僅かです。
世界の急速な波動上昇につれて、この状況が好転してくれることを願っているのですが、ここで障壁となる(と私が考えている)のが、今時点でスピリチュアルでない人よりも、スピリチュアルでいながら、波動を上げてるのか上げてないのか分からない物質思考のスピリチュアルの方です。
なまじ知識が豊富なだけに、袋小路に入ってしまう恐れがあります。
以前の記事で、彼らが、「やはりアセンションなど夢だった」というところに戻ってしまう恐れがあることを書きましたが、もしかしたら別の可能性もあります。
‘アセンションしていないのに、したつもり’の世界に行く可能性です。彼らの複雑な想念は、そんな世界も描きだす可能性があります。
私はこれまで、アセンションの役に立たない情報はスルーするか読むのをやめてしまっていたのですが、最近、役に立つ立たないに関係なく読んでみるようにしていて気づきました。意識重視のスピリチュアリストがとても多いことにも、それで気づいたのです。
スピリチュアル指導やチャネラーが、全員、まったく同じ考えでないことは、私も承知しています。たとえば私がよく引き合いに出すバシャールさんや渡辺氏についても、私が彼らと完全に考えが一致しているわけではないことは、前にもお話しました。
バシャールさんのアセンション・レクチャーは好きですが、彼のメソッドはほとんど参考にしていませんし、渡辺氏が描く「アセンション後の世界」にも、私なりに異論があります。そのように、「見解の相違」というものはあります。
このところ書いているのは、そうではなくて、ご本人たちが、アセンションという方向に着実に進んでいるのかいないのか、私にはさっぱり分からない、というタイプの人達の話です。しかもそうした人が、スピリチュアルの一部ではなく、むしろ大半を占めていることから、今後、アセンションに目覚める人が、真っ先に目にする情報も、そういったものになる可能性がかなり高いから書いているのです。
もしも私が危惧するように、彼らが袋小路の世界に入り込んでしまえば、せっかくアセンションに目覚めながら、また眠ってしまうか、‘アセンションしたつもり’の迷宮世界に行くかもしれません。

何で??
私が実に不思議に思うスピリチュアルがあります。それはある人物を神のごとく称える話です。
今年から私は固有名詞はなるべく書かない方針ですので、この人も某氏としておきましょう。旧ブログでは年末ごろに何度も書いている人で、ついこの間まである大国の重要な地位に就いていた人です。この某氏が、かなりな数のスピリチュアリストの間で、まるで世界に平和をもたらす救世主か何かのように考えられていることを、最近知りました。
信奉者によると、某氏は本来ならその地位を追われることなく続投していたはずが、陰謀によって追い落とされたことになっています。
そもそも私は、陰謀論というものに興味を持ったのもつい最近だったのですが、それがスピリチュアルと結びついていることにもちょっと驚きました。
しかしそれよりももっと驚くのは、某氏が世界に平和をもたらすとか・・さらに、彼が世界から貧困を無くすNESARAという経済システムを施行するという話です。NESARAについても、実はついこの間までほぼスルーしていたのですが、正直、今もあまり興味が持てません。この件はまた日を改めます。
私には実に不思議なのですが・・。この手の情報を信じる方々は、一般的な情報はスルーなのでしょうか。
某氏といえば、前任者が核軍縮の方向に進めていたものを、一転、核拡大路線に変更し、核実験をしばしば行い、某大国との大戦を想定して日本にも軍拡を要求していた人物です。
環境破壊にも消極的──というより石油関連の大企業優先で、彼が就任したことで温暖化対策が大幅に後退したことも周知の事実です。
人道に関しても冷淡な人物で、某大国の香港での弾圧にも頬かむりし、ウイグル人弾圧に対しても、批判するどころかむしろ擁護し、下院が可決した制裁法案にも反対し、某大国から感謝されていたと側近が述べています。
また白人男性至上主義であることも有名ですし、女性に関して数々のセクハラが取り沙汰されてきているので、女性蔑視もあるかもしれません。(なぜか日本ではセクハラと言うと対立候補の名が挙がるようですが、むしろ某氏の方が問題を起こしています。)
経済政策についても富裕層優遇で、庶民に関しては、たまたま恩恵を受けた人もいれば、逆に不遇に遭った人もいるといった具合で、彼自身が貧しい庶民の為の政治家だったと言う人はいないでしょう。
もちろん、いい政策もいくつか打ってはいるのですが、基本的には好戦的で人道には無頓着な、富裕層優遇の政治家だということがうかがえます。
これらの話は別にアングラな情報ではありません。むしろ、陰謀論スピリチュアリスト(?)の方々が語るような話こそ、その気になって検索しない限り出てこないような情報です。
ちなみに私自身は、ここでこの人の政治手腕をどうこう評価したいわけではありません。某氏は言ってみれば、これまでも何度か登場してきた、典型的な線形波動の指導者と言えます。(今の局面で登場してきたのは、かなり厄介なことだとは思いますが)
問題は、その、誰の目にも見えることには目をつむり、些細な事実をつなぎ合わせて、某氏が水面下では凄いことをしているスピリチュアルの旗手のように心酔する人達の方なのだと思います。
でも、人間の人柄というのは、どうあってもにじみ出てくるものですし、行動パターンにも如実に現れます。有識者の間で、かつての悪名高い独裁者のようだと危惧される人物が、なぜ救世主のように語られるのでしょうか。実に不思議です。

スピリチュアルと物質世界とを、まったく別のものとして解釈する思考は、むしろ線形波動のスピリチュアリストに多い
スピリチュアリストの中には、ある思考を持つ人達が存在します。それは「世界は目で見えた通りではない」とか、「スピリチュアル的観点で見る世界は、物質世界の常識とは違うのだ」という考えです。それ自体は間違いではないのですが、これを極端に捉えて曲解する人達です。
常識で考えたら理屈に合わないことでも、すべてこのエクスキューズに落とし込むことで、言わば思考停止してしまいます。
百歩譲って、目で見えた通りでない、というなら、波動的にはどうなんでしょう。
私も何度か波動的なシミュレーションをしてみたのです。某氏があのまま再選されて、続投していた世界──そのタイムラインを。しかし、何度やっても出てくるのは線形波動。それも、凄まじく勢いのある線形波動でした。
では、現政権の今のタイムラインはどうかとシミュレーションしてみますと、少なくとも某氏よりははるかにいいのです。某氏が在任中に起こした波乱がいくらか収まった感じがあります。
世界はとても敏感な状態ですし、某氏の影響がまだ残っていますから、あまり波風が立ってほしくないのです。
いずれにしましても、某氏が線形波動の権化であるという考えは、何度シミュレーションしても変わりません。それだけに彼に心酔するスピリチュアリストには首を傾げます。
しかし某氏の持つ、凄まじく勢いのある線形波動は、線形波動の世界と同調して生きる人にとっては大変なカリスマと映ります。これはスピリチュアリストであっても同じです。
スピリチュアリストがすべて非線形波動なわけではないことは、これまでも述べてきましたね。むしろ、現状、線形波動にあるスピリチュアリストの方が多いくらいなのです。それでいて、意識するしないに関わらず波動には敏感な彼らは、勢いのある線形波動を、「線形」の部分ではなく、「勢いのある波動」の部分を感じ取って、カリスマ的な人物と捉えてしまう──ということなら、ありそうです。
これは、かなり高度なスピリチュアリストも幻惑されるのです。むしろ波動に敏感なのがアダとなるのかもしれません。
かつて数百万の人々を虐殺し、数千万を死に追いやった独裁者も、いまだに心酔する人も少なくないですが、スピリチュアリル的にも、あまり悪く言わない人がいたりします。その独裁者自身がスピリチュアルな人物だったことから、一部のスピリチュアリストが、その言動なりを研究しているほどです。
今でも、本当は彼は戦争などしたくなかったのだとか平和を望んでいたのだとか、色々な理由付けをして、この独裁者氏を擁護する人が後を絶ちません。
某氏のように、核を拡大させ、周囲の国に盛んに兵器を売りつけていた人を、平和の旗手のように称賛する人達と、よく似ていますよね。
誰の目にも明らかな事実は信じず、誰の目にも見えない、あるかどうかも分からない事実を、それこそが真実であると主張する点で共通しています。
しかし──というか、そうであればこそ、某氏が続投しなかったことは、ご本人の為にも良かったのではないかと、私は考えています。
線形波動の指導者というのは、自分の言動の結果をあまり深く想定していません。(というか、自分に都合よく想定します。)その人に心酔する多くの人達が、彼の思惑を「忖度」し、推し進め、収拾がつかなくなるところまで拡大させてしまう、ということが、往々にしてありがちです。
手下とか手先の方が、当人より厄介、というのは、この物質地球ではよくあるのです。くだんの独裁者も、優性思想による差別で膨大な人々を虐殺したのですが、具体的にそれを立案して実行したのは彼の部下です。
勿論、当の独裁者氏もそれを容認していたわけですが・・こういう関係が一度成り立ってしまうと、歯止めが利きません。どんどんエスカレートして、収拾がつかなくなります。結果として、人々を苦しめるのは言うに及ばず、ご本人自身も、その手下となって働いた人達をも破滅に追い込み、膨大なカルマを抱えてしまいます。
某氏の場合は、そんな事態を引き起こすところまで行ってないのですから、ご本人のためにも、このままおとなしくしていれば、カルマを抱えずに済みます。
ところで、それらの残虐行為ですら、一部のスピリチュアルは容認しています。予定調和だとか、そういう闇の役を演じる人が必要なのだ、という見方をされます。

「予定調和だから」「お約束だから」
この、スピリチュアル的な予定調和といえば、代表はルシファーでしょう。惑星ルシファーを破壊し、地球に転生し、この惑星でも独裁的な権勢を誇示していた人ですが、彼のやっていたことも、「お約束」の「予定調和」で、そのような役割を演じていたという話が、渡辺氏の著書にも書かれています。
ちなみにルシファー自身はすでに役割を終え、地球の人ではないらしいのですが──思い浮かぶのは「ラスボス」という言葉です。
ラスボスというのは、物語の最後に倒される最大の敵みたいなイメージですが、場合によってはラスボスが先に倒されたあとで、手下が強敵となって残っている、って話がありますよね。私は今の地球もその状態だと思っています。
ルシファーは役割を終えたけど、彼の影響下で地球に蔓延した闇波動とその傀儡たちは、まだ残っていて、アセンションを妨害しているのだ、と考えられます。
そうした手先たちの抱えている闇波動は、これだけ世界の波動が上がっても、尋常ではないほど根深いのです。ルシファーが「お約束の役割」でやっていた、としても、そんなレベルではないくらいに。つまりルシファーに影響された沢山の人達の方が、むしろルシファー当人よりはるかに厄介だと思われるのが、地球の現状です。
前項の某氏も、落選したのを何の証拠もなく不正だと言い立て、裁判まで起こしました。それが陰謀論者にも火をつけたのでしょう。例の事件に発展して、死者まで出ました。
それを当人が望んでいなかったとしても、彼の為ならと「忖度」して、何でもやってしまいたくなるようなカリスマがある点──そして、その、やることの内容が過激で暴力的であることも、例の独裁者氏と重なります。つまり某氏のカリスマとは、心酔者の暴力的行為を呼び覚ますタイプのカリスマである、ということがうかがえます。
ただ、カリスマがあること自体は別に罪ではないのですが、それに心酔した人が暴挙に出た時点で、それを止めたり、いさめたりするのが、人間の良識というものです。
私が、この人物を、かつての独裁者氏と重ねるのは、この点もあります。自分に心酔する人の暴力的な行為に責任を感じたり、止めたりしようとしないのです。この人が続投したタイムラインが凄まじい線形波動であるのも、もしそうなっていたら実に厄介な事態になっていただろうことの現れだと思えます。

「役割」は「役割」としても、法則もまた法則として絶対です
前回の記事で申しましたように、戦争や紛争を、アセンションに必要な過程のように勘違いしているスピリチュアリストも一定数います。たとえ沢山の殺戮が繰り広げられても、物質世界で起きることだから、スピリチュアル的には良いことだ、と考える人さえいます。実際、カルト・テロはそういうエクスキューズでなされていますよね。
例の独裁者が繰り広げた残虐行為も、「お約束でやったこと」、「必要な役割だった」で済ませるスピリチュアリストも数多いようです。もしかしたら、上述の某氏が核を拡大させていたと言っても、何かスピリチュアル的な理由があったに違いないなどと、解釈する人もいるかもしれません。
しかし、宇宙の法則はシンプルであり、波動もまた正直です。自分のしたことが自分に返ってくるのです。これはカルマバランスと呼ばれる、最も基本的なスピリチュアルの法則です。
ここで私が最も言いたいのは、それらが、物質世界の道徳に照らして、良い・悪いというようなものではないとしても──、つまり、スピリチュアル的観点では、善悪の問題ではないとしても──、
やった人間にとっては、スピリチュアル的にも、ペナルティになるということです。
ネガティブな行為はネガティブな波動をその人に刻み、ネガティブな返戻をその人にもたらします。
ここで言う「ネガティブ」とは、人を加害する無慈悲な行為や想念です。殺戮や残虐行為など、あまりにネガティブな行為を続ければ、暗黒波動域にまで沈んでしまいます。元の魂がどんなに美しく光輝く玉であったとしても、闇波動に覆われ、低い波動の世界に沈んでいくのです。何らかの方法で解消されるまで、それは続くのです。
「ちょっと待ってくれ。前回まで、この世界は波動だ幻想だと言っていたじゃないか」という声も聞こえそうですが、しかしその想念自体は現実です。想念という行動なのです。攻撃的で加害的な想念は、想念波動のレベルでさえ、人を傷つけますが、行動に移せば、さらなるネガティブとなります。
しかも、役割といったところで、ルシファーの役割がもう終わっているくらいですからね。今の局面でまだ闇波動を発揮しているのは、予定調和とはいえず、高位神霊方や上空のアセンション実行部隊が予想もしていないほどの抵抗波動なのですから。
五井先生も、信仰に凝り固まるあまり、一般的な社会常識を逸脱してしまう人を憂慮しておられましたが、現代のスピリチュアルも、形を変えて同じパターンが繰り返されているように思います。
スピリチュアル的観点では、確かに善と悪という見方はありません。しかしある基準に照らして、光と闇というものはあります。物質世界は幻想ではありますが、しかし想念の現れであるという点では現実です。このセオリーは肝に銘じておいた方がいいと思います。
以前から申しておりますが、何が正しいのか、間違っているのか、分からなくなったら、「世界平和の祈り」を、「ガヤトリーマントラ」を唱えてみてください。瞑想は、無念無想は避け、地球マカバ瞑想をしてみてください。神聖復活の印ができる方は、それをなさってください。
それらのツールは、あなたの物質思考の頭で考えすぎて道が見えなくなっても、アセンションに繋がる道に引き戻してくれることでしょう。